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温泉入浴無料!老舗旅館に企業進出!?ワーク×バケーションで企業誘致
2021/04/22 (木) 20:10
20日、嬉野市の旅館、和多屋別荘の中に、4つの企業が新たに事務所を開設することが発表されました。地方で「ワーケーション」は普及していくのか?去年から先駆けて和多屋別荘に事務所を構えた企業を取材しました。
創業70年の老舗旅館、和多屋別荘。ここで去年4月、客室を改装して事務所を開設したのが、東京に本社がある企業、イノベーションパートナーズです。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「今都内でも、本社を持たないような会社が増えていく中で」「ここに温泉もありますし、おいしいものもたくさんありますし、それが一つの環境で仕事も兼ねて出来る」
温泉に無料で入れる他、足湯やバーなど旅館の各施設を利用することができます。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「ダブルアドレス・トリプルアドレスという時代になってくるんじゃないかと思っていて」「働き方の新しい形というのは、おそらくワーケーションになっていくんじゃないかなと思っています」
ワークとバケーションを合わせた言葉「ワーケーション」。観光地やリゾート施設などでテレワークや支社業務を行う新しい仕事の在り方を指す言葉です。
社員およそ50人のうち現在5人がこの嬉野の事務所に常駐しています。東京から長期滞在で来ている社員は。(イノベーションパートナーズ支社長の阿部彩香さん)「10時間くらいパソコン見ているじゃないですか。家に(在宅勤務で)いると、そこでずっと画面しか見ないので、息抜きにならないんですよね」「この間まで桜も見えたし。冬は雪景色が見られて、すごく四季を感じられるなと」「割と最初ルンルンで観光気分の方が強かったんですけど、2週間くらいいると慣れてきて、1カ月くらいいると、これが日常になってくると」「結果、一週間目は仕事にならなかったとしても、一カ月目とかになると、効率はすごく良くなる。東京で働くよりもオンとオフの切り替えができるようになる」
事務所に改装する費用は1部屋あたり400万円ほどで、会社で負担。毎月の家賃として、和多屋別荘に140万円ほどを払っていますが、このうち4分の3は市や県から企業立地の助成金を3年間受けられる見込みです。助成金の条件でもある現地採用も進めました。去年4月、嬉野市で採用された社員は。「ちょうど子育ても少し落ち着いてきたので、そろそろ自分のやりたいことを考えた時に」「弊社が協定締結式を行っていたのをテレビ(ニュース)で見まして、嬉野でこんな面白い取り組みされる企業が入るんだということで、すごく興味がわきまして」佐賀市内の学生だったインド人の男性は、エンジニアとして採用され、今は旅館の社員寮に住んでいます。
去年4月以降、コロナ禍による観光客減少のため、和多屋別荘は稼働する客室数を半分以下に減らすことになりました。その残りの客室を別の事業展開に振り向ける必要性も出てきました。(和多屋別荘・小原嘉元社長)「このコロナによって今まで通り1泊2食を売ることだけで、100%ビジネスが成立していたのが、これが完全に終焉を迎えて破綻を迎えた」「事業収入のポートフォリオ(構成)を完全に変えていくことが、確実に求められるし、それをしないとたぶん弊社も生き残れない」
イノベーションパートナーズは、和多屋別荘自体のプロモーションやホームページ制作も担っています。グループ内で広告業を請け負う「ハウスエージェンシー」としての関係です。旅館は、ワーケーションの場所としてだけでなく、共に発展を目指す共同体となっているのです。
(ENGAWA・牛山隆信社長)「なんかこういう押し入れみたいなところ結構、あっちにもあるので。リモート会議、テレワーク」本田社長「そうですね。それ全然できますね」本田社長と打合せをしていたのは、新しく和多屋別荘に事務所を開設する企業の社長。新しく入る4社は、イノベーションパートナーズが誘致し、7月から10月ごろの開業を目指しています。(ENGAWA・牛山隆信社長)「地域の名品だったり観光だったり人の部分というのを海外に対して、英語中国語その他言語含めて発信していくことを事業にしている」「やっぱり自ら働く人間たちが、その地に根づいてその人たちと交流しながら事業していくというのがものすごく重要なポイントだと、かねてから思っていた」
ITやリモートという言葉が並ぶ中、この取り組みの当事者たちが口にしていたのは、事業をする地域にいることの大切さでした。(イノベーションパートナーズ支社長の阿部彩香さん)「東京にいるとその温度感とか、じゃあ実際にその話を聞きに行ったりとかヒアリングしたりとか、オンラインでは出来るけど伝わりにくいとか」「なんですけど、私たちはここにいるので、じゃあ見にちょっと行ってみようとかいうことがすぐできる。現場の温度感が分かるのですごく仕事しやすいとか」。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「嬉野茶時のプロジェクトをやる中で、やはり地元をもう少し知るということと、地元に絡んでいくというところが、ものすごく大切だというのを改めて気づかされた部分があった」和多屋別荘が携わったプロジェクト『嬉野茶時(ちゃどき)』に参加した縁から、嬉野での取り組みを始めたイノベーションパートナーズ。この1年間で、嬉野茶農家5軒のホームページやオンラインショップの制作を手がけました。
茶農家のことを知り、嬉野のことを知るため、茶摘み作業の手伝いにも繰り出します。茶農家「副島園」副島仁さん「異業種ではあるんですけど、つながりを持つことでいろんなことが生まれてくるので、いいと思います」社員の山口さん「こんなに手間がかかっているん、だと。一杯ってなんかすごい貴重だなと思いました」「サイトにもそういう、生産者の人とか、周りの気候とか、手間暇かかっているんだなというのが伝わるようにするのは、すごく大事だと思ったので」。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「やはり温泉旅館で仕事をするって『遊びでしょ?』って思われがちだったりするので。そうではなくて、ここだからこそ新しい発想が生まれ新しい出会いが生まれ、そこでのコミュニケーションで新しいサービスが開発されていく、そんな流れが作れたらいいかなと思っています」
「ワーケーション」は、地方への企業進出の起爆剤となりえるのか?「バケーション」の面だけでなく、人と人との交流がカギになりそうです。
創業70年の老舗旅館、和多屋別荘。ここで去年4月、客室を改装して事務所を開設したのが、東京に本社がある企業、イノベーションパートナーズです。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「今都内でも、本社を持たないような会社が増えていく中で」「ここに温泉もありますし、おいしいものもたくさんありますし、それが一つの環境で仕事も兼ねて出来る」
温泉に無料で入れる他、足湯やバーなど旅館の各施設を利用することができます。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「ダブルアドレス・トリプルアドレスという時代になってくるんじゃないかと思っていて」「働き方の新しい形というのは、おそらくワーケーションになっていくんじゃないかなと思っています」
ワークとバケーションを合わせた言葉「ワーケーション」。観光地やリゾート施設などでテレワークや支社業務を行う新しい仕事の在り方を指す言葉です。
社員およそ50人のうち現在5人がこの嬉野の事務所に常駐しています。東京から長期滞在で来ている社員は。(イノベーションパートナーズ支社長の阿部彩香さん)「10時間くらいパソコン見ているじゃないですか。家に(在宅勤務で)いると、そこでずっと画面しか見ないので、息抜きにならないんですよね」「この間まで桜も見えたし。冬は雪景色が見られて、すごく四季を感じられるなと」「割と最初ルンルンで観光気分の方が強かったんですけど、2週間くらいいると慣れてきて、1カ月くらいいると、これが日常になってくると」「結果、一週間目は仕事にならなかったとしても、一カ月目とかになると、効率はすごく良くなる。東京で働くよりもオンとオフの切り替えができるようになる」
事務所に改装する費用は1部屋あたり400万円ほどで、会社で負担。毎月の家賃として、和多屋別荘に140万円ほどを払っていますが、このうち4分の3は市や県から企業立地の助成金を3年間受けられる見込みです。助成金の条件でもある現地採用も進めました。去年4月、嬉野市で採用された社員は。「ちょうど子育ても少し落ち着いてきたので、そろそろ自分のやりたいことを考えた時に」「弊社が協定締結式を行っていたのをテレビ(ニュース)で見まして、嬉野でこんな面白い取り組みされる企業が入るんだということで、すごく興味がわきまして」佐賀市内の学生だったインド人の男性は、エンジニアとして採用され、今は旅館の社員寮に住んでいます。
去年4月以降、コロナ禍による観光客減少のため、和多屋別荘は稼働する客室数を半分以下に減らすことになりました。その残りの客室を別の事業展開に振り向ける必要性も出てきました。(和多屋別荘・小原嘉元社長)「このコロナによって今まで通り1泊2食を売ることだけで、100%ビジネスが成立していたのが、これが完全に終焉を迎えて破綻を迎えた」「事業収入のポートフォリオ(構成)を完全に変えていくことが、確実に求められるし、それをしないとたぶん弊社も生き残れない」
イノベーションパートナーズは、和多屋別荘自体のプロモーションやホームページ制作も担っています。グループ内で広告業を請け負う「ハウスエージェンシー」としての関係です。旅館は、ワーケーションの場所としてだけでなく、共に発展を目指す共同体となっているのです。
(ENGAWA・牛山隆信社長)「なんかこういう押し入れみたいなところ結構、あっちにもあるので。リモート会議、テレワーク」本田社長「そうですね。それ全然できますね」本田社長と打合せをしていたのは、新しく和多屋別荘に事務所を開設する企業の社長。新しく入る4社は、イノベーションパートナーズが誘致し、7月から10月ごろの開業を目指しています。(ENGAWA・牛山隆信社長)「地域の名品だったり観光だったり人の部分というのを海外に対して、英語中国語その他言語含めて発信していくことを事業にしている」「やっぱり自ら働く人間たちが、その地に根づいてその人たちと交流しながら事業していくというのがものすごく重要なポイントだと、かねてから思っていた」
ITやリモートという言葉が並ぶ中、この取り組みの当事者たちが口にしていたのは、事業をする地域にいることの大切さでした。(イノベーションパートナーズ支社長の阿部彩香さん)「東京にいるとその温度感とか、じゃあ実際にその話を聞きに行ったりとかヒアリングしたりとか、オンラインでは出来るけど伝わりにくいとか」「なんですけど、私たちはここにいるので、じゃあ見にちょっと行ってみようとかいうことがすぐできる。現場の温度感が分かるのですごく仕事しやすいとか」。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「嬉野茶時のプロジェクトをやる中で、やはり地元をもう少し知るということと、地元に絡んでいくというところが、ものすごく大切だというのを改めて気づかされた部分があった」和多屋別荘が携わったプロジェクト『嬉野茶時(ちゃどき)』に参加した縁から、嬉野での取り組みを始めたイノベーションパートナーズ。この1年間で、嬉野茶農家5軒のホームページやオンラインショップの制作を手がけました。
茶農家のことを知り、嬉野のことを知るため、茶摘み作業の手伝いにも繰り出します。茶農家「副島園」副島仁さん「異業種ではあるんですけど、つながりを持つことでいろんなことが生まれてくるので、いいと思います」社員の山口さん「こんなに手間がかかっているん、だと。一杯ってなんかすごい貴重だなと思いました」「サイトにもそういう、生産者の人とか、周りの気候とか、手間暇かかっているんだなというのが伝わるようにするのは、すごく大事だと思ったので」。(イノベーションパートナーズ・本田晋一郎社長)「やはり温泉旅館で仕事をするって『遊びでしょ?』って思われがちだったりするので。そうではなくて、ここだからこそ新しい発想が生まれ新しい出会いが生まれ、そこでのコミュニケーションで新しいサービスが開発されていく、そんな流れが作れたらいいかなと思っています」
「ワーケーション」は、地方への企業進出の起爆剤となりえるのか?「バケーション」の面だけでなく、人と人との交流がカギになりそうです。
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