佐賀のニュース
相次ぐ書店の閉店 背景に読書離れやスマホの普及 一方アメリカではリアル店舗が増加【佐賀県】
2023/03/27 (月) 18:40
佐賀市の大型商業施設モラージュ内にあった書店が3月5日、閉店しました。佐賀市内では佐賀駅構内にあった書店が閉店し丸3年になります。活字文化を支える貴重なインフラとも言える書店の減少は、佐賀だけでなく全国的な傾向で、読書離れや、スマホなど電子メディアの普及などが背景にありそうです。解説主幹の宮原さんです。
【宮原解説主幹】
これは出版科学研究所のデータです。全国の書店は20年前に2万2千店ありましたが、今は1万1千店余り。ほぼ半減です。ところが、アメリカでは紙の本の復権とも言える、日本とは真逆の現象が起きているんです。かちかちプレスのコメンテーターで、年間300冊を読破するというカリスマブックアドバイザーの本間悠さんに話を聞きました。
【宮原解説主幹】
「佐賀県(にある本屋)は今、40店舗くらい。全国でも最も少ない県の一つ。影響はやはりスマホ、ネット社会、コンビニの普及などもある?」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「昔はコンビニに本がなかったので、習慣的に購入する雑誌のために本屋に通って、そこでついでに目についた本を買うという需要があった。いま、そこがまったくなくなってしまった」
【宮原解説主幹】
「日本では全国的に本屋が減っているが、アメリカではリアル店舗が増えているという現象が起きている。どう見ている?」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
アメリカのバーンズ&ノーブルという大手書店がリアル店舗で本を買う人を増やして、一気に新店舗も増やすというニュースを見て、「やっぱり」と思った書店員は多いと思う。あのニュースを見て、リアル店舗にいる書店員の意見を現場に反映させた。そこが成功のカギだった、というニュース。現場の書店員はやっぱり私たちの見立て能力だったり、私たちが実際に読んでお薦めしたい本を売り場に反映させることが、お客さまも楽しんでもらえる売り場づくりなんじゃないかと日々思っている。そこが評価されて新店舗を増やすというニュースは、書店員には希望のニュースだった」
【鶴丸アナウンサー】
ネットでの本の注文が多くなっているのに対して、実店舗を増やすそのからくりとは?
【宮原解説主幹】
このアメリカの老舗書店チェーンバーンズ&ノーブルは、今年は全米にある600店舗から30店舗も増やすと発表しています。そのからくりは別に目新しいものではなく、店舗の画一化を避け、地元の本屋としての自主性に任せる、という手法だそうです。日本の本屋がどこも画一化してはコーヒーあり雑貨ありで、本は「ついで」の商品です。まさに真逆の経営手法です。
【宮原解説主幹】
「今どこの本屋に行っても、並びも一緒。無個性化、本屋離れ(の一因)でもある」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「いま、書店は売り上げが減少していて、どうするかというと人件費を削減するという流れになる。人件費を削減すると、現場は少ない人員で効率的に店を回していかなきゃいけないセルフレジの導入もその一つ。売り場の棚も少ない人員で効果的に並べるにはどうしたらいいか、ということで並べやすさということが効率化されている」
【宮原解説主幹】
「一方で国内の出版数は減りつつあるが、今も7万件くらいはある。本を作り出す側は結構出している」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「書店員は減っているのに、出されている本の量は変わらない。今までは100冊入荷した本を3人で棚入れすればよかったところを、1人でやらなきゃいけないと現場がなっている。売り場に創意工夫する時間が削られている」
【宮原解説主幹】
「最近はどんな本を読まれてますか。年間300冊を読まれるそうですが」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「私は気になった本は手あたり次第読む。気になった本を読むというスタイルも、リアル店舗に行かないとなかなか気になった本に出合えない。本屋の棚を無造作にずーっと見ていく中で目に留まる本に出合うというのは、電子書籍だったりネットストアというのが一般的にはなっているが、自分が何の本が読みたいのか分からないというときはやっぱりリアル店舗に行って、棚をずーっと見てふと出合う経験が、自分の幅を広げてくれると思う」
【宮原解説主幹】
今日の放送で流れている本屋さんの映像は、今年でちょうど創業90年になる唐津市の老舗・まいづる百貨店にある「愛文堂」です。スマホ全盛の現代は、若者を中心にコスト優先、時間優勢の時代で、コスパとか、テレビの「倍速視聴」などに見られるタイムコストパフォーマンスタイパという言葉が流行っています。しかし、紙の本を読むというのは、こうした流れとは正反対にあって、時間がかかって無駄な時間ともみえます。タイパが悪いんです。しかし、人との出会いと同様、本との出会いは一生ものです。アメリカのリアル店舗の復権が、日本にも早く上陸してくれないか、と願いますね。
【宮原解説主幹】
これは出版科学研究所のデータです。全国の書店は20年前に2万2千店ありましたが、今は1万1千店余り。ほぼ半減です。ところが、アメリカでは紙の本の復権とも言える、日本とは真逆の現象が起きているんです。かちかちプレスのコメンテーターで、年間300冊を読破するというカリスマブックアドバイザーの本間悠さんに話を聞きました。
【宮原解説主幹】
「佐賀県(にある本屋)は今、40店舗くらい。全国でも最も少ない県の一つ。影響はやはりスマホ、ネット社会、コンビニの普及などもある?」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「昔はコンビニに本がなかったので、習慣的に購入する雑誌のために本屋に通って、そこでついでに目についた本を買うという需要があった。いま、そこがまったくなくなってしまった」
【宮原解説主幹】
「日本では全国的に本屋が減っているが、アメリカではリアル店舗が増えているという現象が起きている。どう見ている?」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
アメリカのバーンズ&ノーブルという大手書店がリアル店舗で本を買う人を増やして、一気に新店舗も増やすというニュースを見て、「やっぱり」と思った書店員は多いと思う。あのニュースを見て、リアル店舗にいる書店員の意見を現場に反映させた。そこが成功のカギだった、というニュース。現場の書店員はやっぱり私たちの見立て能力だったり、私たちが実際に読んでお薦めしたい本を売り場に反映させることが、お客さまも楽しんでもらえる売り場づくりなんじゃないかと日々思っている。そこが評価されて新店舗を増やすというニュースは、書店員には希望のニュースだった」
【鶴丸アナウンサー】
ネットでの本の注文が多くなっているのに対して、実店舗を増やすそのからくりとは?
【宮原解説主幹】
このアメリカの老舗書店チェーンバーンズ&ノーブルは、今年は全米にある600店舗から30店舗も増やすと発表しています。そのからくりは別に目新しいものではなく、店舗の画一化を避け、地元の本屋としての自主性に任せる、という手法だそうです。日本の本屋がどこも画一化してはコーヒーあり雑貨ありで、本は「ついで」の商品です。まさに真逆の経営手法です。
【宮原解説主幹】
「今どこの本屋に行っても、並びも一緒。無個性化、本屋離れ(の一因)でもある」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「いま、書店は売り上げが減少していて、どうするかというと人件費を削減するという流れになる。人件費を削減すると、現場は少ない人員で効率的に店を回していかなきゃいけないセルフレジの導入もその一つ。売り場の棚も少ない人員で効果的に並べるにはどうしたらいいか、ということで並べやすさということが効率化されている」
【宮原解説主幹】
「一方で国内の出版数は減りつつあるが、今も7万件くらいはある。本を作り出す側は結構出している」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「書店員は減っているのに、出されている本の量は変わらない。今までは100冊入荷した本を3人で棚入れすればよかったところを、1人でやらなきゃいけないと現場がなっている。売り場に創意工夫する時間が削られている」
【宮原解説主幹】
「最近はどんな本を読まれてますか。年間300冊を読まれるそうですが」
【ブックアドバイザー 本間悠さん】
「私は気になった本は手あたり次第読む。気になった本を読むというスタイルも、リアル店舗に行かないとなかなか気になった本に出合えない。本屋の棚を無造作にずーっと見ていく中で目に留まる本に出合うというのは、電子書籍だったりネットストアというのが一般的にはなっているが、自分が何の本が読みたいのか分からないというときはやっぱりリアル店舗に行って、棚をずーっと見てふと出合う経験が、自分の幅を広げてくれると思う」
【宮原解説主幹】
今日の放送で流れている本屋さんの映像は、今年でちょうど創業90年になる唐津市の老舗・まいづる百貨店にある「愛文堂」です。スマホ全盛の現代は、若者を中心にコスト優先、時間優勢の時代で、コスパとか、テレビの「倍速視聴」などに見られるタイムコストパフォーマンスタイパという言葉が流行っています。しかし、紙の本を読むというのは、こうした流れとは正反対にあって、時間がかかって無駄な時間ともみえます。タイパが悪いんです。しかし、人との出会いと同様、本との出会いは一生ものです。アメリカのリアル店舗の復権が、日本にも早く上陸してくれないか、と願いますね。
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