佐賀のニュース
「なぜ…」首をかしげる事件・事故が相次いだ一年 2022年回顧 【佐賀県】
2022/12/20 (火) 18:50
2022年の佐賀をテーマごとに振り返るシリーズ。今回は県内の事件事故です。
見ず知らずの人を巻き込んだ殺人事件や、飲酒死亡事故など「なぜ」と首をかしげることが多い1年でした。
「現実から逃げたい」「刑務所に行くために大きな罪を犯してやろう」なぜ鳥栖で、なぜ殺人を。
2021年9月に鳥栖市の面識がない女性をハンマーで殴り殺害したとして、殺人などの罪に問われていた山口鴻志被告の裁判が2022年10月にあり犯行の経緯や動機に注目が集まりました。
「刑務所に行くために大きな罪を犯してやろうと、人気のないところでひとりの人を探していた」「特急で通過したときに人がいない田舎の雰囲気があったから」裁判でそう語った山口被告。
遺族が納得できるわけがなく、被害者の長女は意見陳述で「二度と社会に出てきてほしくない」涙声でその悲痛な思いを伝えました。
一方、被告の父親も、「遺族の悲しみや苦しみを考えると胸が裂かれる思いです」と涙ながらに語りましたが、被告の表情からは反省の態度を感じ取ることは出来ませんでした。
裁判長は「残忍で通り魔的な犯行」として懲役24年の実刑判決を言い渡し、山口被告はその8日後、控訴期限を残しながら上訴権を放棄したため、判決が確定。
最後までなぜが残る事件でした。
交通事故もなぜな状況。
年間の発生件数は減っているものの、亡くなった人は12月19日までに22人と2021年並みで警察は死亡事故対策に追われています。
そして、逮捕されるとわかってながら、なぜか毎年繰り返される飲酒運転。
【長島記者】
「今年8月、こちらの現場では飲酒運転による事故で尊い命が奪われました。亡くなった男性はこちらの横断歩道を渡っている途中だったということです」
2022年8月の未明、佐賀市の県警察本部前で乗用車が歩行者をはね佐賀市の当時49歳の男性が死亡。運転していたのは事故当時20歳の男で酒気帯び運転の現行犯で逮捕され、基準値の2倍以上のアルコールが検出されました。
過去に相談を受けた弁護士は飲酒運転の怖さをこう指摘します。
【安永法律事務所 安永恵子弁護士】
「私が経験した案件では、刑罰の対象にはならなかったが、(その会社は)車を運転する事業をしていたので、仕事で車を運転するような方が飲酒運転をしてしまったら大変なことだと懲戒解雇になってしまったことがある。飲酒運転をしてしまうと、行政、民事、刑事上の責任だけではなく社会的な制裁を負ってしまうという非常に重い影響がある」
警察によると、過去5年間では飲酒運転による事故の発生は1年の始めと年度の始めにあたる1月と4月が特に多いと言います。
飲酒の場が増える年末年始を前に警察は改めて注意を呼び掛けています。
【県警本部交通部交通企画課 大屋隆管理官】
「これからの時期、お酒を飲む機会が増えると思いますが、お酒を飲む場所には車を持ち込むことはしないでください。事故を起こせば当事者だけでなく家族も苦しめることになります」
鳥栖殺人裁判・飲酒運転事故受け「なぜ」をキーワードに
【キャスター】
そして、今年はもう1つ、私たちの身近で相次いだ事件がありました。なぜ言われるがままにお金を送ってしまうのか。取材を担当した長島記者とお伝えします。
【長島記者】
よろしくお願いします。こちらをご覧ください。
これは何の件数だと思いますか?
【キャスター】
詐欺ですかね...
はい。これは、2022年のSNSを使った詐欺事件の被害件数です。
2022年は2021年の2倍以上も発生していて、被害額は約3億5千万円にも上ります。
【キャスター】
ニセ電話詐欺という言葉はよく聞きますが、最近はSNSを使ったものが多いんですね。
【長島記者】
そうなんです。その中で特に近年増えているのがマッチングアプリを使った詐欺です。具体的にどのような流れで騙されるのかというと、メッセージのやりとりで親しくなったあとに・異性や外国人を名乗り、恋愛感情を抱かせる・少額の投資を勧めて利益が出たと見せかけるといった具合です。投資のほかにも手数料や税金が必要などといって追加の支払いを求められ、いつのまにか被害が高額になってしまいます。
【キャスター】
交際や結婚などといった将来を想像させるような言葉を言われると信じてしまいそうですね…。
【長島記者】
そうなんです。「2人の将来のために」などと甘い言葉をかけてくるうえ、最初の投資の時に見せ金として本当に利益が振り込まれたり、偽サイト上で儲かっているように表示されたりします。本当に手口が巧妙なんです。
【県警本部刑事部捜査第二課 松田昭二次席】
「SNSは皆さんの身近にあり、非常に便利なものだと思う。一方でSNSを悪用して人を騙そうとする者がいるということを十分に理解していただきたい。直接会ったことのない相手から投資や送金を持ち掛けられた場合はまず詐欺だと思ってほしい」
【長島記者】
できるだけ早く周囲の人に相談することが大切ですが、恋愛が絡んでいるので家族には相談しにくいという人もいると思います。そのような場合は、第三者でもある警察に相談してほしいと話していました。
【キャスター】
長島記者はSNSとともに育ってきたデジタルネイティブ世代だと思いますが、どのような心構えでSNSを使っているんですか?
【長島記者】
そうですね。私は趣味に関する情報収集をする時にSNSを通じて会ったことのない人と仲良くなることがあります。しかし、そもそもアカウント名に本名を使うことはありませんし、どんなに仲良くなっても個人情報を教えることはありません。誰に見られているかわからないですし、その中には詐欺をはたらくような悪い人がいるかもしれないのでその意識を持って使う必要があると思います。
【キャスター】
ここまで、長島記者とお伝えしました。
見ず知らずの人を巻き込んだ殺人事件や、飲酒死亡事故など「なぜ」と首をかしげることが多い1年でした。
「現実から逃げたい」「刑務所に行くために大きな罪を犯してやろう」なぜ鳥栖で、なぜ殺人を。
2021年9月に鳥栖市の面識がない女性をハンマーで殴り殺害したとして、殺人などの罪に問われていた山口鴻志被告の裁判が2022年10月にあり犯行の経緯や動機に注目が集まりました。
「刑務所に行くために大きな罪を犯してやろうと、人気のないところでひとりの人を探していた」「特急で通過したときに人がいない田舎の雰囲気があったから」裁判でそう語った山口被告。
遺族が納得できるわけがなく、被害者の長女は意見陳述で「二度と社会に出てきてほしくない」涙声でその悲痛な思いを伝えました。
一方、被告の父親も、「遺族の悲しみや苦しみを考えると胸が裂かれる思いです」と涙ながらに語りましたが、被告の表情からは反省の態度を感じ取ることは出来ませんでした。
裁判長は「残忍で通り魔的な犯行」として懲役24年の実刑判決を言い渡し、山口被告はその8日後、控訴期限を残しながら上訴権を放棄したため、判決が確定。
最後までなぜが残る事件でした。
交通事故もなぜな状況。
年間の発生件数は減っているものの、亡くなった人は12月19日までに22人と2021年並みで警察は死亡事故対策に追われています。
そして、逮捕されるとわかってながら、なぜか毎年繰り返される飲酒運転。
【長島記者】
「今年8月、こちらの現場では飲酒運転による事故で尊い命が奪われました。亡くなった男性はこちらの横断歩道を渡っている途中だったということです」
2022年8月の未明、佐賀市の県警察本部前で乗用車が歩行者をはね佐賀市の当時49歳の男性が死亡。運転していたのは事故当時20歳の男で酒気帯び運転の現行犯で逮捕され、基準値の2倍以上のアルコールが検出されました。
過去に相談を受けた弁護士は飲酒運転の怖さをこう指摘します。
【安永法律事務所 安永恵子弁護士】
「私が経験した案件では、刑罰の対象にはならなかったが、(その会社は)車を運転する事業をしていたので、仕事で車を運転するような方が飲酒運転をしてしまったら大変なことだと懲戒解雇になってしまったことがある。飲酒運転をしてしまうと、行政、民事、刑事上の責任だけではなく社会的な制裁を負ってしまうという非常に重い影響がある」
警察によると、過去5年間では飲酒運転による事故の発生は1年の始めと年度の始めにあたる1月と4月が特に多いと言います。
飲酒の場が増える年末年始を前に警察は改めて注意を呼び掛けています。
【県警本部交通部交通企画課 大屋隆管理官】
「これからの時期、お酒を飲む機会が増えると思いますが、お酒を飲む場所には車を持ち込むことはしないでください。事故を起こせば当事者だけでなく家族も苦しめることになります」
鳥栖殺人裁判・飲酒運転事故受け「なぜ」をキーワードに
【キャスター】
そして、今年はもう1つ、私たちの身近で相次いだ事件がありました。なぜ言われるがままにお金を送ってしまうのか。取材を担当した長島記者とお伝えします。
【長島記者】
よろしくお願いします。こちらをご覧ください。
これは何の件数だと思いますか?
【キャスター】
詐欺ですかね...
はい。これは、2022年のSNSを使った詐欺事件の被害件数です。
2022年は2021年の2倍以上も発生していて、被害額は約3億5千万円にも上ります。
【キャスター】
ニセ電話詐欺という言葉はよく聞きますが、最近はSNSを使ったものが多いんですね。
【長島記者】
そうなんです。その中で特に近年増えているのがマッチングアプリを使った詐欺です。具体的にどのような流れで騙されるのかというと、メッセージのやりとりで親しくなったあとに・異性や外国人を名乗り、恋愛感情を抱かせる・少額の投資を勧めて利益が出たと見せかけるといった具合です。投資のほかにも手数料や税金が必要などといって追加の支払いを求められ、いつのまにか被害が高額になってしまいます。
【キャスター】
交際や結婚などといった将来を想像させるような言葉を言われると信じてしまいそうですね…。
【長島記者】
そうなんです。「2人の将来のために」などと甘い言葉をかけてくるうえ、最初の投資の時に見せ金として本当に利益が振り込まれたり、偽サイト上で儲かっているように表示されたりします。本当に手口が巧妙なんです。
【県警本部刑事部捜査第二課 松田昭二次席】
「SNSは皆さんの身近にあり、非常に便利なものだと思う。一方でSNSを悪用して人を騙そうとする者がいるということを十分に理解していただきたい。直接会ったことのない相手から投資や送金を持ち掛けられた場合はまず詐欺だと思ってほしい」
【長島記者】
できるだけ早く周囲の人に相談することが大切ですが、恋愛が絡んでいるので家族には相談しにくいという人もいると思います。そのような場合は、第三者でもある警察に相談してほしいと話していました。
【キャスター】
長島記者はSNSとともに育ってきたデジタルネイティブ世代だと思いますが、どのような心構えでSNSを使っているんですか?
【長島記者】
そうですね。私は趣味に関する情報収集をする時にSNSを通じて会ったことのない人と仲良くなることがあります。しかし、そもそもアカウント名に本名を使うことはありませんし、どんなに仲良くなっても個人情報を教えることはありません。誰に見られているかわからないですし、その中には詐欺をはたらくような悪い人がいるかもしれないのでその意識を持って使う必要があると思います。
【キャスター】
ここまで、長島記者とお伝えしました。
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