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有明海 未だ冷凍網ノリの"摘み取りゼロ"の漁師も 現状を取材【佐賀県】

2025/02/14 (金) 18:40

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今シーズンの県産ノリについて、寒さや雨が少ないことから生育が進まず、色落ち被害も広がっています。船を出しても摘み取りができない日が続くノリ漁場の現状を取材しました。

【ノリ漁師 西村誠二さん】
「いやー不安はいっぱいありますよ、このまま2年・3年ずっとこれが続いたらどうしようもない状態になるんで」

父の跡を継ぎ、小城市沖の有明海で37年間ノリ漁を続ける西村誠二さん。本来なら今ごろ摘み取りに大忙しの時期ですが、今年のノリに異変が。

【ノリ漁師 西村誠二さん】
「通常に取れてたら、休みはほとんどなくずっと摘み取りをしている感じ。(今年は)休まざるを得ないって感じ」

西村さんは解禁日の1月23日に冷凍網ノリを張り込みましたが、成育が悪く色落ち被害も広がっています。

【ノリ漁師 西村誠二さん】
「厳しい状況ですね、色的にも」

例年は網を張って1週間ほどでノリを摘み取りますが、今年は未だに“ゼロ”。県有明水産振興センターや県有明海漁協によりますと、寒波の影響でノリの生育に適当な水温にならず、県内の多くの漁場でノリの生育がうまく進んでいないということです。

【ノリ漁師 西村誠二さん】
「あと1週間で摘み取れればいいんですけど、初めてですよね張り込んで1カ月かかるなんて」

去年12月以降、雨の量が平年の半分以下になるなどして、川から海に流れる栄養塩が不足している状況が続いているほか、ノリと同じ栄養塩を食べるプランクトンが広く発生しているということです。

【ノリ漁師 西村誠二さん】
「何とも言えないんですけど、通常ではないですよね、結局水の中の感じとしても」

また県産ノリの最高級ブランド「佐賀海苔有明海一番」は去年11月に摘み取りが始まった秋芽網ノリで認定品がなく、冷凍網ノリでは事前審査への出品すら無し。シーズンを通して「有明海一番」の認定がゼロになるのは2022年度以来2度目となります。

【ノリ漁師 西村誠二さん】
「黒いノリを届けたい、食べてもらうために一生懸命頑張っているんですけど、なかなかこういうのがこれが現状なんですよ、今の」

河口付近で一部色づきが良いところもあるということですが、天候のせいとはいえ、ノリ漁師さんの心配はまだ続きそうです。
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