佐賀のニュース

  1. トップ
  2. 佐賀のニュース
  3. 小中高生の自殺者過去最多 人との関わり方や関係の築き方学ぶ機会奪われたことも一因か【佐賀県】

小中高生の自殺者過去最多 人との関わり方や関係の築き方学ぶ機会奪われたことも一因か【佐賀県】

2025/02/11 (火) 17:50

若者の自殺が後を絶ちません。厚生労働省は1月、去年1年間の小中高生の自殺者数が過去最多となったことを明らかにしました。一方、県内でも2023年度に県立学校の生徒が自殺していたことが分かりました。若者の自殺が増加する背景や自ら命を絶つことを減らしていくためにどんなことに気を付けるべきか専門家に話を聞きました。
【福岡資麿厚労相】「小中高生の自殺者数については、統計のある1980年以降で最多の527人となったことを大変重く受け止めています」
1月、厚生労働省は去年1年間の自殺者数が2万268人だったと発表しました。自殺者の総数は前の年と比べて減少しましたが、小中高生の自殺者は527人で統計のある1980年以降最も高い数字となりました。
【三原じゅん子こども政策担当相】「これまで令和5年6月の子供の自殺対策緊急強化プランに基づき各所一丸となって各施策に取り組んでまいりましたが誠に残念ながら増加に歯止めがかかっていません」
厚生労働省のまとめによると2023年と2024年の自殺の原因・動機を比べると、「学校問題」だけ唯一増加に転じています。増えたものの内訳を見ると「いじめ以外の学友との不和」が最も増加しており、次に「入試以外の進路に関する悩み」が続きます。
【佐賀県公認心理師協会 細川佳博さん】「SNSなどもありますし、いろんな情報媒体があるわけですけれども、ちょっとミスしたり失敗したりってことに関してもそれがすぐに拡散してしまったりとか」
国家資格である「公認心理師」の細川佳博さんは若者の自殺に関連して「SNSの発達により人間関係のやりとりを直接経験する場が少なくなった」と話します。
【佐賀県公認心理師協会 細川佳博さん】「あまり心を使わなくてよくなってしまったというか、心を使うことに煩わしさと面倒さということを感じてしまって」
また、細川さんはコロナ禍で人との関わり方や関係の築き方を学ぶ機会が奪われてしまったことも1つの要因ではないかとみています。
【佐賀県公認心理師協会 細川佳博さん】「本当はどこかで伝えたかったり誰かと関係を取ったりしたくてその方法さえよく分からないまま過ぎてしまって結果的に自分1人で抱え込んでしまうっていうこと、どうしても起こりやすい」
1月、県教育委員会は2023年度に県立学校の生徒が自殺していたことを公表しました。個人の特定や調査への影響などを理由に県教育委員会は事案の内容や学校の種類、性別などを公表していません。県警のまとめによりますと、おととし1年間では県内で19歳以下では5人が亡くなっているということです。悩みを抱える若者に寄り添うためにどんなことに気を付けるべきなのでしょうか。
【佐賀県公認心理師協会 細川佳博さん】「あれおかしいなとか、なんか違うなって思ってるのに悩んでることを掘り起こそうってかかわっちゃうと、多分余計(心を)閉ざしちゃうので。むしろどんな話でもよくて、どんな関わりでもよくて。今日これから何食べるとか、昨日見たテレビの話でも全然構わないと思います」
県内では複数の相談窓口があり、「佐賀いのちの電話」では0952-34-4343で24時間受け付けているほか、県自殺予防夜間相談電話では0120-400-337で午後8時から翌朝6時まで受け付けています。
キーワードから探す
佐賀のニュース
特集ニュース

災害の記憶

豪雨、地震、大雪…近年激甚化する災害。過去の教訓を防災に生かしていこうと、県民のみなさんの災害の記憶をシリーズで掲載します。

さがリサーチα

佐賀のニュースをサガテレビの記者が掘り下げるコーナー。もっと知りたくなる佐賀を紹介。

ピックアップ

サガテレビ選りすぐりの企画ニュース、独自取材のニュースを掲載。

新幹線長崎ルート

戦争の記憶

終戦後、日本は、他国と戦火を交えていませんが、ウクライナ侵攻など戦争・紛争は絶えません。サガテレビでは、「戦争の記憶」を次世代へ語り継ぎ、平和について考える取材を続けていきます。

オスプレイ

オスプレイの佐賀空港配備計画の行方は…。サガテレビでは徹底取材を続けていきます。

衆院選 佐賀 2024

週間NEWSランキング

こちらもおすすめ

全国のニュース FNNプライムオンライン